年下の王様
午後、空港まで陽菜を送りに行った。



陽菜の母ちゃんも来てて、ちょっとだけ泣いた陽菜。



さすがに親の前でイチャるのは恥ずかしくて…。



「元気でな?」



抱きしめてそれだけ言った。



だって…笑ってたかったし…。



飛行機が出たのを確認してから昼メシ…。



陽菜の母ちゃんとうちの母ちゃん、遊吾と。



「やっぱ泣けるもんだな、親子っつーのは」

「あたしなら号泣しちゃいますよ~」

「だって本人の前では泣けねぇよ~」



親同士、仲良くなっちゃってる…。



俺はなんだか気まずくて、ひたすら遊吾にお子様ランチを食わせた。



なんか陽菜がいないって実感が湧かない…。



最初は大丈夫なもんなんだろうか…。



だけど…やっぱり少し空虚感…。



「ハァ…」

「兄ちゃん?お腹痛いの?」

「ん!?なんで!?」

「お腹痛い顔してるよ?」

「平気、平気。家帰ったら遊ぶか!!」

「うん!!」



とにかく…頑張るしかない!!



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