年下の王様
だけど朝から泣いてなんかいられないあたしはパチンッと頬を叩いて気合いを入れ直した。



シャワー浴びて出勤だ!!



少し慌ただしく家を出て、いつもの時間に学校へ到着。



今日はこっちの学校の理事長がいるみたい。



カッコイイオジサマ理事長はこれまたあたしを気にしてくれる。



『斗和の大事なコだって聞かされたからさ』



なんて、初めて会った時に言われちゃったけど…。



だけどもし、もしもね?



あたしが斗和と結婚したら一応理事長婦人になるわけだし?



ここの学校とも深い関わりだから…。



悪い印象は与えないように努力してまぁす…。



「頑張ってるみたいだね、陽菜。もう慣れた?」

「あっ、慣れたっていうか…ついて行くのに必死です!!」

「はははっ!!君にはそれが似合うよ」



だってさ!!



あたしってどんだけ出来の悪い子なのかしら…。



「それより、日本からの留学生の世話は頼めるかな?」

「大丈夫だと思います!!日本語話せるからあたしも嬉しいですし!!」



あたしのお仕事だもん!!



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