年下の王様
だけどこんなにイライラするのはキャベツのせいでもオレンジのせいでもなく…。



陽菜に会えないから。



声が聞きたくて、会いたくて…。



触りたくて、スゲーキスしたい…。



風呂に入ってから部屋にこもって勉強する。



ペンを持つ手が進まない…。



久しぶりに声なんか聞いたから…。



頭に入んねぇな…。



行きたい大学はレベルが高い。



うちの学校にいたら80%受からない。



今の勉強より、更に上をいかなきゃ…。



最悪、陽菜の通ってた大学に行く手もある。



だけどそれじゃあ俺は陽菜の後輩になる。



アイツの下にいるなんてまっぴらごめんだ。



だから俺は陽菜の行ってた大学よりも上を目指すんだ。



絶対受かってやる。



塾にも通ってないから自信はない。



仕事もしっかりやりたいし、勉強も疎かにしたくないのに…。



なのに頭に入って来ない…。



「くぁ~…」



眠っ…。



今日は切り上げて寝るべきだ…。



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