年下の王様
その日、学校内は健斗の話しばっかり。



青目の王子だとか、女顔のプリンスだとか…。



顔しか見てねぇから言えんだよ。



そんな健斗が俺を訪ねてやって来た…。



「宮君っ!!超カワイイコが呼んでるんだけど…」

「健斗っ…」



教室のドアの前で俺を見てる健斗に近づいた。



このニコッと笑った顔、悪人面には見えるわけがない…。



「ぁんだよ…」

「お昼ご飯食べたいんだけど」

「勝手に学食行け」

「日本語わかんないから来たんじゃん。頭悪いね、斗和。ホント、バカ」

「そういうこと言うなら本気で連れて行かねぇ」

「心狭っ…。陽菜に嫌われるよ?早く連れてけよ~」



ウゼッ!!



マジムカつく!!



留学すんなら日本語勉強して来いよ!!



結局一緒にメシを食う俺…。



「今日は帰んねぇから」

「陽菜とどっか行くの?先生達とパーティだって聞いたけど」

「は!?」

「今日こそ団子買ってね?塾休みにしてね。僕が寂しいから」



信じらんねぇ…。



クソガキも陽菜も…。



あ゙ぁぁぁぁぁぁっ!!



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