年下の王様
しばらくキスしてた。



頭を撫でる斗和の手がやけに優しくて…。



なんだか嬉しくて泣けて来る…。



「わりぃな…」

「い、いえ…」

「お前健斗んとこ行っとけ。陽菜見てっと…我慢効かねぇから」

「でもっ…」

「夜まで我慢するって。なっ?メシ作れよ?」



斗和はいつもこうして我慢してたんだ…。



そんなに勉強するのはあたしのことを考えないようにするため…?



でもあたしも限界なんだってわかった。



部屋を出る時に見た背中に抱き着きたくなった…。



邪魔にならないようにそばにいるのもダメ?



ものすごく…好きみたいです…。



「陽菜!!一緒にゲームやろ~!!」

「いいよ。絶対負けないからね~」

「…………プリンの匂い。へぇ~、キスしに行ったんだ」

「なっ!?」

「わかりやすっ。キスなんて挨拶なのにね」

「あははっ…。ほら、始まるよ!!」

「子供じゃあるまいし…」



S王子にイジメられたぁ~…。



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