年下の王様
辰衣先生も初めて見た時はカッコイイとか思ったけど…。



でもフラフラしてないよ!!



ちゃんと斗和のことが好きだもん!!



「日本料理店だからさ。他の先生の口に合うかわかんないし」



そう付け足した辰衣先生にちょっと恥ずかしくなる。



デートに誘われたとか思ったじゃん…。



「お寿司ですか?」

「ううん、家庭料理」



その誘惑に負けて、仕事が終わってからついつい誘いに乗った。



来たところは昔の日本を思わせる和風のお店。



和柄の布が垂れ下がってて、かけてある絵が富士山。



やりすぎた日本って感じだけどなんだかホッとする…。



「日本酒飲む?」

「ビールがいいです」

「じゃあたくさん食べなね、今日はおごるからさ」



よし、いっぱい食べる!!



肉じゃがとか卵焼き。



焼き魚が日本の味…。



おいしいよぉ…。



バクバク食べるあたしを見てフッと笑ったのはお猪口を持つ辰衣先生…。



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