年下の王様
日本の風習をよく知ってるはずの辰衣先生。



そんな風に直球を投げる日本人はきっと少ない…。



やっぱり育ちが違うから?



「あたしに…どうしろと?」

「できれば恋人希望かな?結婚を前提に」

「けっ!?」

「ほら、俺もそんな歳だから」



そう言ってニッコリ微笑む…。



これヤバイ…。



斗和を好きじゃなかったら確実に落ちてる気がする…。



「あっちを出る時に約束して来たんです…。将来の…」

「へぇ~、いいね。うらやましい」

「だからごめんなさい…」

「あははっ、そんな深刻な顔しなくていいよ。聞き流してくれて構わないから」



そう言った先生だけど…。



気まずいよね…。



まさか辰衣先生にそんな目で見られてるなんて思ってなかったし…。



会話が弾まなくなってから1時間、お互いマンションに帰宅…。



同じ帰り道、同じマンション…。



「それじゃあ…」

「やっぱりさっきの訂正。聞き流さないで意識してもらいたい」

「そんなっ…」



あっ…。



< 470 / 549 >

この作品をシェア

pagetop