年下の王様
もう誰にもなにも言われない関係…。



この前デートをしました。



それはもう人混みの中で。



まだ誰にも知られてないみたいだけど…。



もうバレたっていいんだ~い!!



「斗和~?もう起きたら?」

「っせぇ…」



黒髪の王様はまだお眠みたいです。



その髪を撫でると顔をしかめた。



欝陶しそうにしてる前髪をあげてピンで止めてあげた。



もう切り時じゃないかと思うんだけどな…。



きっと受験シーズンが寒かったからって防寒対策だ…。



もうすぐ付き合って丸2年だ…。



「だぁい好きだよぉ~」



耳元でそう言うとギュッと腕を掴まれた。



起きたっ!?



「人が気持ち良く寝てんのにいい度胸だな…」

「あっ、怒った…」

「お仕置き…」



首に回った手がグッとあたしの頭を下げた。



チューだ…。



大好きぃ…。



「お仕置きになってないよ?」

「誰が終わりっつった?こんなもんで終わるかボケ」



キャァァァ!!



食べられちゃうっ!!



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