年下の王様
たくさん食べてお腹いっぱい…。



お店を出た時だった。



「あれ、陽菜ちゃん?」

「若松さん!?なんか大人っぽくなってる~!!」

「陽菜ちゃんこそ私服カワイイんだけど~!!ひとりなの?」



卒業生で、2年生の時にあたしが担任になった女のコ。



彼氏と腕を組んで歩いてたところに遭遇…。



「ひ、ひとりじゃなくて…」

「まさか彼氏!?どんな人なっ…」



支払いを終えて出てきた斗和と、若松さんの目がバッチリ合ってて一時停止してる…。



ゆっくりと手で口元を押さえた若松さん…。



「斗和…君じゃないですか…」

「おぅ、卒業ぶりだな。デート中か?」

「うううう、うんっ!!」

「俺らもデート中。またな」

「ちょ、ちょっと待って?なに…?コレ…」

「コレ?俺の女」

「えぇぇぇぇぇっ!?」



あたしの頭に手を乗せた斗和は上機嫌…。



顔が熱いっ…。



「ウソ…だよね?」

「マジだって。じゃ、どうもね~」



動けなくなってるよ若松さん!!



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