年下の王様
【斗和】



やっと落ち着けると思ったのに…。



なんでお前はそうなんだ?



「本気で言ってんのかよ…」

「だって行くとこないんだもん…。可哀相じゃん…」

「俺の溜まったもんはどこでぶちまけろと…?」

「そんな言い方ひどい!!」

「じゃあ浮気しても文句言うんじゃねぇぞ」

「ちょっと斗和ぁ…」



なぜかわからないが、陽菜の部屋に後輩がいる。



紅茶を目の前に、正座して真っ直ぐ姿勢を正した得体の知れないヤツ…。



「すみません、宮先輩」

「そう思うなら出てけよ、小娘ちゃん」

「他に行く宛てがなくて…」



チッ…。



かなり整った顔をした真面目そうな女。



なんで陽菜がコイツの面倒見んだよ。



俺はどうすりゃいいわけ?



やっと好きな時に好きなだけ触れるようになったのに…。



「そもそも、なんでいんの?」

「亘先生と同棲してたんですが先日ケンカしました」

「亘ってあの亘か!?見る目ねぇな、お前…」

「実家には帰れないので北川先生のところにご厄介になります」



だからなんでそうなんだよ…。



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