年下の王様
ひとりひとりの顔を見て一言返してる…。



出席とるくらいさっさとしろよ。



「えっと、宮君!!」

「はい」

「大きいね!!身長なんセンチ?」

「知らない」

「あっ、うん…ごめん…じゃあ次~!!目黒君!!」



弱いぞチビ。



あんくらいでうろたえてんじゃねぇよ…。



「斗和キツイって」

「なんか…イジメたくなる…」

「うん、その気持ちには共感する」



困った顔とか見たい。



オドオドしたりすんだろうな。



ってか…泣かせてみたいと思った。



「それじゃあまた明日!!さようなら!!」

「「さようなら~」」



イライラしたホームルームが終わったから俺は帰る。



今から遊びに行くらしいし。



その時に鳴った携帯。



親父!?



「はい?」

「遊吾が熱出したから保育園迎えに行ってくれ」

「また!?母ちゃんは!?」

「サチは今県外のショップ行っててすぐに帰れねぇんだ。俺も早く帰るから」



仕方ない、チビのためだ。



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