年下の王様
予想以上の騒がれように逃げたな…。



「おいおい、やってらんねぇんだけど…」

「仕方ないよ、カッコイイんだもん…」

「へぇ~…。陽菜もそう思ってんだ」



ニヤリと笑う斗和に顔が熱くなった。



今学校じゃん!!



斗和、教育実習中じゃん!!



斗和のペースに引き込まれちゃ先輩としての威厳がなくなるよ!!



「と、とにかく!!学校ではおとなしくね!?そしてちゃんと『北川先生』って呼びなさい」

「触らせてくんねぇの?」

「ダメ!!むしろ今日から先輩と後輩だから。あたし、斗和より偉いからね」

「…………そうですか。わかりました、北川先生」



なに、その意味深な顔…。



まさかまたよからぬことを考えてるのでは…?



「じゃあ俺、授業の準備しますから」

「あっ、うん…」

「ちゃんと学ばせていただきますよ、先生…」



ギャァァァァァ!!



耳元でそんな囁くような声ださないでよぉ~!!



なんかもうタジタジ…。



< 509 / 549 >

この作品をシェア

pagetop