年下の王様
春巻を見た宮君の微妙な顔…。



やっぱりダメ?



「こんなデカいの見たことねぇ…」

「ごめん…。マズくはないと思うよ!?」

「ん…いただきます…」


た、食べた…。



なんか言ってよ!!



「食ってみろよ…」

「えっ!?マズい!?」



笑ってる宮君を見ながら食べた自作春巻…。



あ、味かしない…。



ちゃんと味付けしたはずなのにぃ~…。



「食べなくていいよ!?なんか買ってくるから!!」

「食えなくねぇし。やっぱり飽きねぇなお前」



なんで楽しそうなの…。



優しいのかなんなのか…。



ハァ~…。



あたしって本当になにも出来ないんだなぁ~…。



「なぁ、スペアちょうだい?」

「なんで!?」

「好きな時に来れんじゃん?」

「別にいいけど…」

「気が向いたらメシ作って待っててやるから」



ウソ…。



超嬉しいかも…。



喜んで渡した合い鍵。



あたし、愛されてるのかもぉ~…。



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