年下の王様
その日はなにもなく終わった。



悪戯っ子の斗和があのままで終わるわけないと思ってるけど…。



でも夜に電話しても出なかった。



あたしも教育実習は大変だった気がするからなぁなんて思ってたのに…。



「おはようございます、北川先生」

「あっ、おはよう」

「連絡とるのは筋違いですよね?ただの先輩と後輩なんだから」

「へっ!?」

「我慢しましょうね~」



昨日の電話はあえてシカトしたってこと!?



あの囁きはそういう意味だったかぁ~…。



3週間も我慢するの?



そう思うとキツイんですけど~…。



「斗和先生いますかぁ~?」

「ん?どうした?」

「話したくて来ちゃいました~!!」

「そう。でも忙しいから休み時間に相手するよ」

「やった!!じゃあ昼休みは!?一緒にご飯食べたい!!」

「じゃあ中庭に行ってて。後から行くから」



なにそれ!?



彼女を放置して生徒とランチですかぁ~!?



なんか…やっていく自信がないんですけどぉ~…。



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