年下の王様
羨ましいな、マドカ…。



「斗和君に結婚するかって言われたわけね」

「うん…。サラッと…。なんていうか…『腹減ったからメシ食いに行くか~』みたいな感じで」

「それショックかも」

「でしょ!?約束してたとは言え…あっけない…」

「陽菜はしたくないわけ?」



そりゃあしたいよ…。



毎日斗和と目覚めたり、一緒に料理したり。



夢だし…。



一緒に住んだら毎日斗和の顔見れるし…。



「斗和君って元からそんなタイプじゃん?熱くないっていうか、クール?」

「そうかもしれないけど…」

「じゃあ言ったら?ちゃんとプロポーズしてって」



そんなこと言ったらめんどくせぇとか言われそうだもん…。



基本、甘い言葉は吐かない主義だし。



ムリなのかな、プロポーズ…。



そんな中、久しぶりに斗和から呼び出された。



前のことがなかったかのように。



「あぁ~、腹苦しい」

「いっぱい食べたね!!」

「食ったな。じゃあ籍入れっか」



は…い…?



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