年下の王様
やったね、弟君
【陽菜】



今までの恋愛ってベタベタしたり、ずっとくっついてるってことがなかった。



同じ空間にいてもそれなりに友達感覚だったり…。



だけど今回はちょっとばかり違う。



「エアコン最強だな~」

「熱いならくっついてないで離れた方が…」

「黙ってろよ」



頻繁に遊びに来るようになった宮君、改め、斗和。



こう見えてあたしのことが好きらしい…。



「おい、お茶持って来い」

「うん…」

「ついでにアイスも」

「うん…」

「元気ねぇな、陽菜」

「そんなことないよ~」



あたしは…パシリかな?



夏休みに入ってからの久しぶりの休日、斗和がうちにやって来て昼間からDVDを見てる。



付き合って、何気にもうすぐ3ヵ月…。



たぶん、順調です。



「なにしてんの?」

「えっ?アイス食べてるんだけど…」

「お前座るとこココ」



なぜ足の間?



真夏だよ?



だけど本人は真剣に言ってるから恐ろしい…。



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