年下の王様
出て行ったはずの斗和が帰ってきたのは夜遅く。



戻って来ると思わなかった…。



ご飯ないんだけど…。



「陽菜~、ごめ~んね?」

「は…?」

「陽菜がいちば~ん…」



な、なに!?



どうしたの!?



もしかして…酔ってる?



「お酒飲んでる?」

「俺合コン嫌~い」

「合コン…行ってきたのか…」

「エッチしよ?」

「なんでそうなるの…」

「我慢してんだよ?いつもいつもいつも。もう3ヵ月だし~」



酔ってるといつもと違う…。



まずお酒なんか飲んじゃダメなんだけど…。



だけどものすごくカワイイ…。



どうしよう…。



あたしって甘えられると弱いのかも…。



「や、夜景が見える部屋で、ラブホじゃなくて、いい雰囲気の時にしたいなぁ~…」

「高校生のガキ捕まえてなに言ってんの?そんな金あるわけねぇだろ。どんだけ夢見てんだよ」



戻っちゃった…。



やっぱり基本的に甘くない人なんだね…。



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