年下の王様
あたし、今から話さなきゃなんないんだよね…。



「斗和がやりますから先生もどうぞ?」

「えっ…あっ…失礼します…」



斗和は目も合わさずに淡々と料理をテーブルに運んでる。



一緒に夕食なんて…。



泣きそうなのにムリ…。



「すみませんでした…。大事な息子さんに手を出すような真似をしてしまい…」

「手を出されたの間違いでしょ?あははっ!!」



へっ?



まぁ確かに仕掛けたのは斗和からだったけど…。



笑われた…。



「陽菜が謝ることじゃない。全部俺が悪い。だから責任は取るから」

「ダメだよそんなの!!あたしが…辞めるから」

「あ!?そんなの望んでねぇぞ!!」

「あたしの方が年上だし、社会人だし。当たり前でしょ?」

「はぁ?お前なに調子こいてんの?同じ罪を背負うなら平等だろうが。だから男の俺が責任取るのが筋ってもんだ」

「子供じゃん!!」

「いつもガキ扱いすんなって言ってんだろ~…」

「成人してから言ってよね!!」

「だったらお前はクソババァだな!!」



ケンカしにきたんじゃないのに!!



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