夢の彼方
「優奈」


知らないうちに、両手を握りしめ固まっていたわたしの手を、レジーの大きくて繊細な手が包み込んだ。


「大丈夫だよ」


「レジー・・・・・」


「優奈なら、できる。ルークが惚れ込んだんだから、絶対大丈夫だ。それに―――俺も、ついてる」


そっと額にキスを落とすレジー。


「レジー・・・・傍に、いてね」


「ああ、いるよ。俺はいつでも優奈の傍にいる。だから―――安心して」


包み込むように、ふわりとわたしを抱きしめるレジー。


優しくて温かなぬくもり。


わたしが一番安心できる場所だ・・・・・。


そう。


きっと大丈夫。


レジーが傍にいてくれるなら・・・・・。
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