夢の彼方
そして同じ刑事役のロイ・ウィルソンは役どころ通り明るいお兄さんといった感じ。


「ホント、これからが楽しみだな、よろしく、優奈」


パチンと見事に決まったウィンクに、ちょっとドキッとしてしまったのはレジーには内緒にしておこう。


そして検視官役のチャーリー・ロンド。


コミカルで飄々としたイメージの役だけれど、本人はとてもシャイで優しい笑顔のおじさんといった感じの男性だった。


「よろしく。君と共演できてうれしいよ」


そう言って差し出された手は思いの他きれいで、とても温かかった。


それからもう1人、ラボ所属ではなくニューヨーク市警の若手刑事役として出演しているのがダニエル・グレイ。


彼もアメリカ人らしく陽気で明るい男性だった。


「楽しくなりそうだ!撮影が待ち遠しいな!」


彼らはチームワークもあり、それでいてわたしのような新参者にも温かい手を差し伸べてくれる。


それはとてもうれしいことだった。


まだまだ緊張は解けきらないけれど。


少しずつ、この人たちの中に溶け込んで行けたらいいなと、思っていた・・・・・。







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