夢の彼方
『ママがやりたいと思うなら、あたしたちはついていくよ』


そう言ってくれた子供たちのためにも、頑張らなくちゃ。


なんて思ったのだけれど。


まずは、行くまでが大変。


子供3人分の転校―――というか退学の手続き。


引っ越しの準備。


引っ越し先はN.Yだ。


何から何まで、ここでやるべきことは全て片づけておかなくちゃならない。


―――はっきり言って。


わたしはとても面倒くさがりなので。


準備を始めて3日目には面倒で辞めてしまおうかと思ったりもしたけれど―――


『あなたは光だ』


ルークの言葉が脳裏によみがえる。


今まであんな風に言ってくれる人がいただろうか。


普通に仕事して。


普通に主婦として生活して来て。


褒められたこともなかった・・・・・。


きっとこんな機会はもう2度とやってこない。


この話にかけてみよう。


ルークと―――レジ―なら信用できる。


あの2人に、かけてみたいと思ったんだ・・・・・。

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