夢の彼方
「あ―――ただいま」
「お客さん?」
そう言って、ちらりと田口を見る。
「こ、こんばんは!僕はお父さんの友達だったんだよ。聞いたことないかなあ、田口って言うんだけど」
田口の言葉に里菜は首を振った。
「聞いたことないです。それよりママ、お腹すいたんだけど」
「あ、ごめん。今ご飯作るから。すいません、失礼します」
そう言ってわたしは田口に頭を下げると、家の中に入りドアを閉めたのだった・・・・・
「ママ、ダメだよ。あんなの無視しなきゃ」
里菜の言葉に溜め息をつく。
「だってパパの友達だった人なのに―――」
「パパがいたらもっと怒ってると思うよ」
その言葉にそれももっともだと思う。
今年中学3年生の里菜は色白で小柄な女の子。
明るくしっかり者の里菜は家族思いでいつもわたしを助けてくれていた。
「ごはん、作っておいたよ」
里菜の言葉にあたしは目を見開く。
「里菜が?」
「ママ遅くなると思ったから。スパゲティ作ったの」
「へえ、ありがとう」
わたしの言葉に里菜は嬉しそうに笑った。
「お客さん?」
そう言って、ちらりと田口を見る。
「こ、こんばんは!僕はお父さんの友達だったんだよ。聞いたことないかなあ、田口って言うんだけど」
田口の言葉に里菜は首を振った。
「聞いたことないです。それよりママ、お腹すいたんだけど」
「あ、ごめん。今ご飯作るから。すいません、失礼します」
そう言ってわたしは田口に頭を下げると、家の中に入りドアを閉めたのだった・・・・・
「ママ、ダメだよ。あんなの無視しなきゃ」
里菜の言葉に溜め息をつく。
「だってパパの友達だった人なのに―――」
「パパがいたらもっと怒ってると思うよ」
その言葉にそれももっともだと思う。
今年中学3年生の里菜は色白で小柄な女の子。
明るくしっかり者の里菜は家族思いでいつもわたしを助けてくれていた。
「ごはん、作っておいたよ」
里菜の言葉にあたしは目を見開く。
「里菜が?」
「ママ遅くなると思ったから。スパゲティ作ったの」
「へえ、ありがとう」
わたしの言葉に里菜は嬉しそうに笑った。