夢の彼方
そこでゆきが一度意識を回復する。


自分を心配し、泣きじゃくる子供達を見て、話をさせて欲しいと担当医師のアルバートに頼む。


アルバートが許可し、子供たちが手術室の中へ。


子供たち1人1人の手を握り、自分は大丈夫だと諭すゆき。


子供たちは泣きながらも納得し、部屋を出て行く。


そして手術は再開。


日本から来たばかりでアメリカに身よりのないゆき。


子供たちのために自分を助けて欲しいとアルバートに懇願する。


アルバートはゆきを安心させるように笑顔でゆきの声に耳を傾ける。


手術は成功し、ゆきは経過を見て翌日一般病棟へ移ることになった。


母親のそばにいたがる子供たちを看護師長が病院近くの自宅へ連れて行く。


そして翌日。


看護師長に連れられてやって来た子供たちと一緒に一般病棟に移るゆき。


子供たちをみてくれた看護師長とアルバートに感謝しながら、ゆきはアメリカまでやって来た経緯を話した。


子供たちの父親が病気で5年前に亡くなってから、再婚し、その再婚相手のDVから逃れるために来たゆき。


これからは子供たちと一緒に幸せになりたいのだと。


そう話すゆきをアルバートと看護師長が励ますのだった・・・・・。
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