夢の彼方
「優奈?その格好・・・・・」


聞こえてきた声に、わたしは驚いて振り返った―――。


そこにいたのはレジーだった。


なんで?


まだ昼まであと一時間もある。


こんなに早く来るなんて・・・・・


「―――午前中の仕事が早めに終わったから、一緒にランチでも食べようかと思ったんだけど・・・。それ、もしかしてハ

ロウィンの?」


「う、うん。日本で買ったんだけど、まだ着たことなかったから・・・・・。あの、変かな・・・・・」


そう聞くと、レジーは手を口に当て、わたしからちょっと目をそらすと、微かに首を振った。


「いや・・・そんなことないけど・・・本当にそれ着るのか?」


「・・・・・ダメ?」


やっぱり似合わなかったかな。


ちょっとがっかりして息をつく。


と。
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