禁断の恋

「亜美ちゃんは廃墟ビルに連れ込まれて、優輝に犯された」


言葉なんて出ない。

無理矢理・・・


「亜美ちゃんの服は切り刻まれてて、でもスカートだけ無事だったんだ」


もう1発殴ってやればよかった。


「俺そんときパーカー来てたから、パーカー着せて、俺の家に連れて帰った。」


そん時の亜美ちゃんの格好知ってるか??

と言って、視線を下に移した遊。


「上半身裸だったんだぜ?下は・・・見えなかったけど」


ヘラっと笑って見せる遊。


「顔は涙でグチャグチャだった。口から血も出てた。震えてた。目が・・・目に色なんて無くて・・・」


遊は俺の方を見て、


「亜美ちゃんの心の傷は深い、相当深い。海より深い。」


そう言った。


「・・・分かってる」


一番辛いのは

亜美だって分かってる。

握った拳が震えてしょうがない。


「まだ高校3年生だ。なんて言ってられない。もう高校3年生。傷を癒すには時間がかかる。分かってるのか??」

「俺が何とかしてみせる」

「司1人で大丈夫なのか??」


そんなことはやってみなきゃ分からない。


「姫香の存在も必要になってくる。」

「その時は姫香を借りる」

「俺も・・・必要だぞ??」

「知ってる」


みんなに迷惑かけるのは知ってる。

でも亜美のためなら・・・









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