禁断の恋

俺はどうすればよかったんだろう。

俺は何をすればいいんだろうか。


「ただいま・・・」

「お帰りっ!!」

「遊に渡した。したら、すっげーうまかった。だって」

「よかったぁ♪また作るから持って行ってね!」


嬉しそうな顔に

真実を事実を言えなかった。

言ったらまた亜美が壊れそうで。

怖いんだ。俺は・・・


「次は何作ろうかなぁ~♪」


遊に料理を褒められて

気分がいいのか

料理本を引っ張り出して

笑顔で選ぶ亜美。


「痛ぇよ・・・痛ぇ・・・」


その場にしゃがみ込み

体育座りのような形になる俺。

格好なんてどうでもいい。

今くらい、かっこ悪くてもいい。


「なぁ・・・痛ぇよっ・・・」


胸の辺りの服を思い切り握ると


「あぁ・・・この感覚が遊には・・・」


遊の辛さ、悔しさ。

全てが分かった。


「遊が、ああなったのは俺のせいだっ・・・」

「司?」


もう誰も傷つけたくない。






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