禁断の恋

ほんとは俺が謝らなきゃいけないのに。

いけないのに・・・

言い出せない。

喉の奥で指が騒いでいるような

不思議な感覚に襲われる。

言い出せない俺が醜い。


「いつ目を覚ますのかな?」


1人で問いかける彼女。


「いつもの笑顔見せてね・・・」


目の前にいた彼女は立ち上がり、


「わたし、家に戻るね。やること・・・いっぱいあるし・・・」

「あぁ・・・あとは俺がいるから」

「ごめんね、ありがとう」

「大丈夫か?」

「タクシー拾ってくから、大丈夫。」

「そ・・・っか」


泣き腫らした目を

必死に微笑ませる。


「遊君。」

「ん?」

「遊君は今どんな気持ち?」


そういい残し

司の病室を去って行った。


「俺の・・・気持ち??」















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