禁断の恋
「見栄??んなの張ってねぇし」
「お前さー・・・」
遊がめんどくさそうに
「男のくせに・・・よぇよな」
よぇえ??
弱い??
「弱いのはお前だろ」
「どこがだよ」
「お前、ほんとは亜美が好きなんじゃねぇの??」
「っ・・・は、は??」
遊が焦りだした。
「好きなんだろ?それとも好きだった?」
「・・・んなわけねぇし。俺には姫香がいる・・・」
「ほんとの好きな女に告れねぇ男。根性ねぇんじゃねぇの?」
「おい、お前・・・」
遊を置き去りにして、
俺は病室へ入る。
「っ・・・」
視界がグラリと揺れた。
「くっそ・・・」
立ち眩みでもない。
貧血でもない。
精神的に倒れそうだった。
「遊とも離れなきゃだな」
姫香とも・・・
「俺・・・こんなことしていつまで、もつんだろ」
俺自身がいつまでもつか。
いつ消えてもおかしくないのに。