禁断の恋
これが俺のやり方。
これが精一杯の俺のやり方。
「モデルやりたかったのにな」
結局あの土曜日以来
連絡をとっていない。
「俺って寂しいやつ」
携帯に手を伸ばす。
「こんなもんあっても意味ねぇよな」
あったら
辛くなるだけ。
今までみんなとのやり取りしたこと。
思い出全部入ってる。
写真だって。
「こんなもん。いらねぇっ」
バキと携帯を2つに折る。
「もろ・・・」
簡単に折れてしまった機械。
思い出もこんなに簡単に消えるんだろうか。
記憶の彼方に消える思い出に
サヨナラをしなきゃならないのだろうか。
「後戻りできねぇ」
もう全部ゼロになればいい。
悲しい歌など
歌わない。
悲しい思い出など
辿らない。