禁断の恋
ワガママで
優柔不断な生き物だ。
「亜美?」
「え?」
「ほんとに俺にイブの時間くれんの??」
「ええ、もちろん」
翔はその返事を聞いたら
優しい笑顔を見せて
「ちょっと、俺電話してくっから」
「うん」
「俺だけど、ちょっといいか?・・・あ、あぁ」
もう電話は繋がっていたみたいで
会話が始まっていた。
「そーだな、そーしてくれ」
通話をしながら病室を出る翔。
わたしは翔のいなくなったベットへと
手を伸ばす。
「あった・・・かい・・・」
翔がいなくなったベットには
まだ暖かさが残っていた。
「よいしょ・・・」
翔がいた場所・・・
「いい匂い・・・」
甘いけれど爽やかさを失ってはいない
翔にピッタリの匂い。
「ふぁぁ・・・」
いつの間にか深い眠りに
落ちてしまった。