禁断の恋
「俺の気持ち、伝えたけど?」
「冗談でしょぉ?翔がわたしのこと・・・」
「好きに決まってんじゃん。」
もう歯止めが
きかねぇ。
「亜美はアイツのこと・・・好きか?」
「アイツって・・・」
天道司。
それしかいねぇだろ??
元姉弟だったんだろ?
忘れてるわけ・・・
「あの人のこと・・・好きなのか分からない・・・」
背中に回した亜美の腕に
力入る。
「自分でもよく分からないの・・・ずっとずっと会ってないから・・・」
俺の服を掴む力も
強くなる。
「あの人って・・・どんな匂いだったっけ?・・・忘れちゃったよ・・・」
俺の腕の中で
言葉を発する亜美は
小さく見えた。
「こんなに甘い・・・優しい匂いだったっけ??」
「亜美?」
「ごめんね、翔に甘えすぎてた・・・」
俺を引き離して
「翔の甘い匂いに。甘い優しさに溺れてた。ごめんね。」
亜美は俯き、足を抱えて
「もう・・・来ない方がいいでしょ・・・??」
膝に顔を埋めて亜美が呟いた。