禁断の恋

「あ、この人はね・・・」

「亜美さんとお付き合いさせてもらってます。翔と申します。」


力強い瞳で

翔はパパに言った。


「翔君か・・・立ち話もなんだ、中に入って話そうではないか」

「わかりました。あの1つお尋ねしてもよろしいですか??」

「なんだい??」

「この大きな家に夫婦お2人で??」

「ははは、そーだよ。うちは使用人など頼まないからね。自分のことは自分でやるんだよ。」


そう、我が家は昔からそうだった。

使用人なんて頼んだことなかった。

家事が大変でも絶対に。

なんでか分からなかったけど。


「素晴らしい考えですね。」


クスリと笑う翔。


「そーだ!ねぇ夕食。食べていくでしょ??」

「え?ごはん?」

「翔君もいるとこだしっママ頑張っちゃう!亜美も手伝うのよ??」

「うんっ」


パパと翔は仲良さそうに笑い合いながら

会話をしていた。


「翔君、かっこいいわね!!」

「えっ」

「亜美って面食いなのかしら?」

「な・・・ひどい!」

「嘘よ嘘っ。」


優しそうじゃない。

そう小声で言ったママ。


「優しそうじゃなくて、優しいの」

「でもママは知ってるわよ~。翔君。ピアスしてたでしょ?」

「え?!」


なんで・・・














< 236 / 265 >

この作品をシェア

pagetop