禁断の恋
翔がこっちを
じー
っと見てくる。
「ママ。大事な話。あるんだ」
「ええ。今行くわ」
パパとママと向かい合うように
座るわたしと翔。
「あの。亜美のお父様。まだ未熟な俺だけど・・・亜美と結婚させてください」
「翔君は亜美を守れるのかい?亜美と歩いて行けるのかい?」
「俺は・・・俺はずっとずっと亜美と歩いていきます。離さない。」
「パパ。お願い。わたし翔と一緒にいたいの。」
「亜美・・・」
パパ。お願い。お願い。
翔のこと大好きなの。
お願い・・・お願い。
離れたくないの。
「頼りないかもしれない。でも俺は亜美のことを守りたい。亜美の心の片隅でもいい。輝く光のように。輝く星になりたい。」
「翔・・・」
翔の瞳に
迷いなんて見えなかった。
「俺に迷いなんてない。決心したことは揺らがない。」
パパに敬語なんて使ってない翔。
でもね、でも。
翔は敬語なんて使わないほうが
相手に伝わるしゃべり方。
「・・・翔君。」
「はい。」
「・・・亜美をよろしく頼むよ」
「パパッッ・・・」
ブワっと涙腺が切れて
涙が溢れ出すのが分かった。
「ありがとうございますっ」
いつもは涙なんて見せなかった翔。