禁断の恋

「亜美の笑顔、あと何回見れるのかな」


ずっと見れるよ。

見せに行くもん。


「パパのこと忘れちゃうかな、亜美は」


苦笑いをしながら

パパは言った。


「何言ってんの。パパ。わたしずっとずっとパパのこと忘れないもん。」

「ありがとう。亜美。そーだ、今度結婚式に着るドレス。翔君と見てきなさい。」

「パパは?選んでくれないの?」

「翔君と2人で行きなさい、いいね??」

「・・・うん」


心にポッカリ穴が空いた気分。

いつもなら笑って

一緒に行こうか。

って言ってくれるのに。


「ほら、亜美のお風呂に入って寝なさい」

「うん」


パパにほんとの気持ちを言えないわたし。

弱いのか。

同情なのか。

小心者なのか。

否定されるのが怖いのか。

どっちにしろ

言えない自分。


「ママ。お風呂行って来るね」

「翔君はもう部屋にいるからね」

「うん」


着替えを持って

お風呂に向かう。











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