禁断の恋
<<てめぇは無いでしょ。>>
ふっと鼻で笑った亜美の
婚約者。
俺は
コイツに
コイツに
負けたのか??
「どんな手使ったのか知らねぇーけど、」
<<悪い言い方するんじゃねーし>>
「ま、俺よりいい男なら確実だな」
ほんとはこんなこと言いたいんじゃねぇ。
脳では心では分かってる。
――――おめでとう。
この一言が言えれば
どれだけ楽だろう。
<<随分上から目線だなぁ・・・>>
「モトからこーゆう性格ですからねー」
<<まぁ亜美は俺がもらったからねー>>
「あぁ。よろ・・・」
――――よろしく頼む。
そう言いかけた唇。
<<よろ?>>
口が拒絶するかのように
言いかけた言葉が
言い切れない。
<<おーい、大丈夫かー>>
「・・・亜美を」
<<ん?>>
「亜美をよろしく頼む。」
その一言を言って
一方的に電話を切ってしまった。