禁断の恋

「まだあっちにいなきゃ駄目なの?」

「そ、だから俺は帰るのーっ」

「うっそだぁー、パパに聞いてくる」

「あっそー」

「そこにいてよねー」


複雑なままの気持ち抱いたまま

結婚生活楽しめないよ。

1人が幸せな思いしてて

もう1人が辛い思いしてるなんて

不公平でしょ?

わたしはみんなが幸せじゃなきゃいやなの。

自分勝手だよね、

わたしの考え押し付けてる。

けどね、そーでもしないと

司はきっとまたどこかへ消えちゃうもん。

またいつ会えるか

話せるか

笑い合えるか

なんて分かんないよ。

神様じゃないもん。

司の運命を変えてしまったのはわたし。

わたしが責任取るんだから。


「パパー」

「亜美、どうしたんだい?」

「司ってまだあっち行ってなきゃ駄目なの?」

「いや、そんなことはないさ、それに司はちょくちょく顔出しにも来てくれたしね。」

「へー、顔出し・・・」


ってことは・・・


「仕事はひと段落ついてるはずさ、司ならね」

「ありがと、パパ」


やっぱり。

終わってるんならなんで帰ってこないのさ。

そんなにわたしが嫌いなの?






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