禁断の恋
「亜美と司に大事な話があるんだ」
「今更なんだってんだよ、育児放棄してたくせに今更親の顔して話聞けだって?」
ふざけんな。
ふざけるな。
「お前等の話なんて聞く価値も無い。」
「司・・・父さんの話を・・・」
「うるせぇ、俺は聞かない。行くぞ、亜美」
このときだけ姉貴を名前で呼んだ。
もうガキじゃないって思わせたくて。
姉貴の前でださい格好したくなくて。
「司!!」
「なんだよ」
「パパの話聞いてあげよう?」
姉貴は俺の手を掴み
「大事な話って言ってるんだから、わたし達に関係あるかもしれないでしょ?」
姉貴の言葉には負ける。
「5分以内に話せなかったら俺はもう2度と・・・」
「分かったから、ほら」
「亜美、ありがとう」
ババァが亜美の肩に手を置き
礼を言う。
都合いい奴等・・・