禁断の恋
『そーいえば司くんいないね』
「今日は友達と遊ぶって言ってもう出かけちゃいましたよ」
『そっかぁ~・・・ま、ゆっくりしていくといいよ!』
「はい」
服を買いに来たと言っても
暇つぶしと言った方が似合ってるかもしれない。
1人が寂しいから。
司と2人の時間が楽しいことを知ってるから
1人が余計寂しく感じる。
明るい店内にいても
空気が重く感じたのは
わたしだけだろうか。
「これでいいや・・・」
手に取ったのは
めったに着ないような
派手目なTシャツ。
今の気分はそんな感じ。
『お客様。このTシャツによく合うスカートがございますが・・・ご覧になりますか?』
「お願いします」
いっそのことそのスカートも買ってしまおう。
『こちらのミニスカートになっております』
「それ、ください」
『え?!』
「試着室借りますね」
スカートを手に取り
試着室で着替える。
なんだか・・・
わたしじゃないみたい。
『お・・・お客様・・・とてもお似合いで・・・』
「これ買うわ、いくら?」
レジに行きお金を払う。
そのまま店内を出る。