禁断の恋
「亜美!!しっかりしろ!!俺だよ。司だ」
そう言い聞かせると
「いっ・・・・・・つ・・・かさぁぁっ」
いつもの亜美に戻った。
「何があった??怖い夢でも見たか??」
「うん・・・ちょっと・・・怖い夢見てたみたい」
「幼稚園児かっての・・・」
「うぅっ・・・ごめん・・・」
「ほら、学校。行くんだろ??」
「え??」
いつものように
「うん!!」
と言って元気良く起きると思っていたのに
亜美は俺を見上げて
「行くの??」
とでもいうような顔を見せた。
「え・・・じゃねぇだろ・・・学校。行くんだよ」
「そ、そーだよね、早く支度しないとねっ」
そんなに怖い夢でも見たのか??
泣くほどの・・・
「司行くよ!!」
いつもの時間に家を出て
いつものスピードで歩く。
「司、早いよぉ」
「俺は脚が長いですから」
なんて言ってみる。
バカか・・・俺は・・・
「もぉ~・・・」
亜美がピタリと止まる。