私の愛した先生。【完】





「大丈夫です。ご迷惑をおかけしてすみませんでした」




私は布団から起き上がり頭を下げる。


本当に申し訳ありませんでした…


心の中でも何度もそう言った。




「謝るなよ。でもびっくりしたんだからな?俺が行ったとたんに倒れるんだもん」


「えっ…あれ先生だったんですか?」




好きな人の声がわからなかったなんて情けない。


よっぽど私はそのとき具合が悪かったんだろうとあらためて思った。



でも待てよ?


じゃあ私が倒れる瞬間に聞いたのは先生の声…?


必死の声で私の名前を呼んでいる人がいたのはなんとなく覚えてる。


でもまさかそれが先生だなんて…


やっぱりそんなことあるわけないよね?





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