私の愛した先生。【完】





「どうしましょうってお前な?」




隣で見ていた紀之先生が私を見て苦笑いする。




「じゃあ普通に歩いて帰ります。あの親に連絡しましたか?」




普通はするんだけど近藤先生は違う。


私の親が忙しいのを知っているから何か一大事にならない限りは親には連絡しないでくれる。


だからたぶん今回もしていないとは思う。


それにされたらされたで後々めんどくさいことが起きるので


こっちとしては連絡しないでほしいのだ。




案の定、近藤先生は連絡はしていなくて


結局私は歩いて帰ることになった。




そして近藤先生は会議があるからと言って保健室をあとにした。


ちなみに保険の先生は私の処置が終わった後、用事があって帰ったらしい。


そういうわけだから保健室には当然私と紀之先生だけで


再びシーンとした空気になってしまう。





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