私の愛した先生。【完】
先生の車を待つ時間が一番緊張する。
初めて乗るわけじゃないのに
どうしてもドキドキして勝手に期待している私がいた。
「きた…」
先生の車が玄関までやってきていつもと違って先生は車から降りた。
私が何だろうと思うと
「カバン」
先生は手を差し出してそれだけ言った。
私にはそれだけでは意味がわからなくて
「カバンですか?」
そう言って頭を右に傾けた。
「今日はお前病人なんだからカバンもってやるって言ってんの」
そう言って先生は手に持っていたバックと
学校の荷物が入った袋をとり助手席をあけ私に乗るように言った。