私の愛した先生。【完】





「あぁ…」




先生は今日何度目かわからない悲しい表情を見せ軽くうなずいた。


やっぱりうまく笑えてなかったんだなと思い心の中で先生に謝る。


そしてうまく笑えない不器用な自分が本当に嫌になる。




それからしばらくして車は私の家に着いた。




「それじゃあまた冬休み中にな」


「はい!先生風邪引かないでくださいね?」


「おぉ!明もなっ」


「大丈夫ですよ!そんじゃさようなら~」


「さようなら」




そう言って先生の車は走り出した。


冬休みまた会えるのかと思うとさっきまで上がらなかったテンションが少し上がる。


ちなみになぜ会えるのかというと私は私立と国立の学校の推薦入試を受けるから


たぶんその面接練習の時だと思う。


でも先生が担当するかはわからないから本当に会えるかは微妙なところだった。





< 138 / 345 >

この作品をシェア

pagetop