私の愛した先生。【完】
自分があまりにも馬鹿馬鹿しいことを考えていると気づいた私は
それから考えることをやめた。
結局考えることは自分にとってなんの得にもならないのだから…
「明!」
「うん?」
「班長が人数分の材料持ってくるんだってよ」
前のほうを見ると他の班長はすでに材料を取りに行っていて
私も急いで前へ取りに行く。
全く話を聞いていなかった私は何を持っていけばいいかわからない。
「えっと…」
私が前でおどおどしていると
「これとこれ人数分持ってって」
「あっはい。ありがとうございます」
先生が教えてくれた。
先生が普通に話しかけてくれたことで少しホッとする私。
とりあえず気まずい雰囲気からは脱出できそうだ。