私の愛した先生。【完】
「お前ってさ…」
ふいに先生が口を開く。
「大人なんだな…」
「どこがですか?」
「なんか一つ一つ真剣に考えててさすごいよ。わからないっていうのは考えてから気づくことだろ?ちゃんとわからないままにしないでそれをさらにわかろうとしてる。お前は本当にすごいよ」
「・・・っ」
私はなんだか泣きそうになった。
なぜかはわからない。
ただ、先生が私のことをわかってくれているような気がして
少しだけ嬉しかった。