私の愛した先生。【完】
運命の時
そして2日後。
3月23日の木曜日。
私は2時40分ごろに家を出てゆっくり学校に向かう。
ついに先生と会う最後の日になる。
会えたとしてもきっと二人きりはこれが最後。
告白はできないけど先生にネクタイと写真を渡す。
「もう先生いるかな?」
職員室から見える道を通るのは避け遠回りして美術室に向かう。
美術室は外からも入れるから良かった。
「あっ・・・」
私が様子を見ていると紀之先生が反対のドアから出てきた。