私の愛した先生。【完】





「あったか~い」




私は友達のいる前で先生の手を触る。


なんとも言えない幸せをこのとき感じていた。




「当たり前じゃんっ。俺心あったかいもん」


「えぇ~手があったかい人って心冷たいんじゃないんですか?」


「馬鹿~。手があったかい人は心もあったかいの」




そう言って笑う先生。


この時すでに友達は私の隣にいなかった。




「じゃあ私の手冷たいのは心が冷たいからですか?」


「そうだ~」


「えぇ~ひどいっ」




さすがに先生…


それは傷つきますよ?





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