私の愛した先生。【完】
「まぁね…」
「先生大変そうですもんね~」
私はそう言いながら美術室の中を歩き回る。
今は11月。
美術室にもストーブがつけられていた。
私たちの学校は木造の校舎と新しい校舎があって
3年生の教室と職員室、そして美術室もまた木造の校舎にあった。
だからストーブも使用しているのは古いもので
天井に銀色のパイプみたいなのがつながっていて
触れるとジャージとかが溶けてしまう。
それが面白くてか知らないが3年生の何人かはわざとそれにジャージを当てよく遊んでる。
私は何が面白いのかわからなくてやることはないが
たまにぶつかってジャージを2か所ほど焦がしていた。
そしてその時に銀色のパイプに黒い焦げ目ができる。
私はそれをみるたびに誰か焦がしたんだなって思っていた。