私の愛した先生。【完】





「じゃあこれどうするかな?」




先生は困った顔をして箱を見る。




「それいくらしたんですか?」


「2万くらい?」




にっ2万?


中学生には高すぎますよ先生。


なにをプレゼントしようとしてるんですか?




「やっぱりもらってくれない?もらってくれないと俺の2万円が無駄なものに…」




そう言って悲しそうな顔をする先生に


キュンとこないわけがない。


本当に反則だよその言い方…


私は、はぁ~と溜息をついて




「しょうがないですね…2万円の損はいたいですもんね」




そもそも買ったときから損だったんじゃ?


とは思いながらその箱を受け取る。




< 90 / 345 >

この作品をシェア

pagetop