また会いたくて。

そこにいたのは、隣のクラスの女子三人組。

みんな背が高かった。

真ん中の子が一番小さく、左側にいた子が一番高く、右側にいた子がその2人の真ん中の身長だった。


「あの子、よくない?」

東が真ん中の子を指差した。

俺らは、見つからないように影に隠れていた。

その三人は話で盛り上がっていた。

一番背が高く、ショートヘアーの女の子が話を進めてた。

それを、次に背が高く、セミロングより少し短い子が所々に突っ込みを入れていた。

一番背の低い子は、ロングヘアーで二つに分けて結んでいた。

その子は、笑い、聞き役だった。


「俺は、あの子がいいな」

俺は、一番背の高い子に目を向けた。

隣のクラスなのに、あんな子がいたなんて知らなかった。

だから、名前すら知らない。

「なあ、東。名前聞いてきてよ」

俺は、東に言った。

「は?なんで、やだよ」

即答で答えた東。


「ちょっと、恵(メグミ)」

背の高い子が、その中のどちらかの名前を言った。

「いいじゃん。妃(キサキ)」

「もぉ。南(ミナミ)ったら優しすぎだよ!」

三人の会話は終わらない。

この会話からよると、

一番背の高い子が妃。

次に背の高い子が恵。

一番背の低い子が南。

俺らは、三人の会話が終わるまでここにいた。

三人の笑顔は、忘れられず純粋な素顔だった。


「南・・・ちゃんかぁ」

東がそっと口に出した。

東は、間違いなく、南ちゃんに惚れていた。

でも、そんな中

俺は、『妃』と呼ばれる女の子を気にしていた。




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